2023/09/04 |
美唄にてコンサート鑑賞(だんな)
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空はだいぶ秋めいてきてはいるものの、まだまだ厳しい残暑が続いています。 先日は日曜日をお休みさせていただいて、美唄の「アルテピアッツァ美唄」で行われた「大谷美佐子(ヴァイオリン)&奥山幸恵(ピアノ)デュオリサイタル」を鑑賞してきました。ピアノの奥山さんは、うちの子たちが小さい頃からずっと、家族ぐるみでお付き合いをしてきた、僕ら夫婦の大親友で、ヴァイオリンの大谷さんも、奥山さんとの長年の演奏活動の中で僕らとも知り合い、その都度親交を深めてきた間柄。すでに第二の故郷とも思える美唄で、大切な二人が競演するとあって、居ても立ってもいられず、店を休んで聴きにいくことにしました。 大勢のお客さんが開場を埋め尽くす中、座席には、この日のプログラムや彼女たちのプロフィールが記された、素敵なブックレットが配置されていました。でも、集まった方々には、本来なんの説明もいらない、ここにたった一言、大谷美佐子と奥山幸恵の名前を並べれば事足りる、それほど彼女たちは、この美唄において、多くの人の心に残る音楽を届けてきました。
前半に演奏された「バルトーク ルーマニア民族舞曲」は、「リー・リトナー」というギタリストがアルバムに収めたヴァージョンを長年聴いて大好きな曲ですが、哀愁と郷愁、民族音楽ならではの浪漫を秘めたメロディを、曲の良さを浮き上がらせるような、極上のテイストで届けてくださいました。 後半は「C.フランク ヴァイオリンソナタ」の4楽章を、およそ30分に渡って演奏。大谷さんが「ヴァイオリニストなら、誰でも弾いてみたいと思う、憧れの曲」と言うように、クラッシックの魅力、醍醐味を存分に味わわせてくれる、まさしく大曲でした。言うまでもなく演奏は本当に素晴らしく、彼女たちの演奏をずっと聴いてきた僕たちでさえ、こんなにも凄い人たちだったのか、と言葉をなくしたぐらいでした。豊富なキャリアの裏打ちがありながらも、聴いている僕たちに新鮮な出逢いを随所に感じさせてくれる、目の前のお客さんにすべてを捧げるような、胸を打つ演奏でした。音楽家としての二人の真価が遺憾なく発揮された、本当に素晴らしいコンサートでした。
その後、打ち上げにも参加させていただきましたが、彼女たちをサポートしてくれるメンバーも、何の見返りも欲しくない、気持ちだけですべてを支えてくれる人たちばかり。満たされた愛情があふれた分を、会場のお客様ひとりひとりに分け与えてくれたような、温かで、爽やかな余韻を感じながら帰路につきました。
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