さて、昨夜はダリオ・トリオをお迎えしてのブラジルミュージックナイト。日系(3世)ブラジル人のダリオ・ササモトさん、札幌の蛇池(じゃいけ)奈穂美さん、東京のお馴染み・みうらしゅんいちさんの3人が、本場ブラジルそのままの音楽を引っさげて登場。リードヴォーカルの蛇池さんが、「タンタン」という太鼓のようなパーカッションを奏でながら、ダリオさんですら驚く流暢なポルトガル語で爽やかな歌声を届けてくれれば、ギターのみうらさんは曲ごとに七変化させられる卓越した演奏力で仕事人ぶりを発揮。そしてダリオさんはウクレレのような小型のギターからきらびやかな音色を放ちながら、陽気でフレンドリーな人柄で会場をあっという間にひとつにしてくれました。会場には、ブラジルに渡った家族を持つ年輩の女性や、つい先月もブラジルに行ってきたという女性、サンバやボサノバが大好きだという僕らの友人たちも集まって、後半にはみんなが席を立って踊りだしたほど熱気に包まれました。
当店の方も、ブラジル音楽のライブではもうお馴染みのムケッカ(ココナツ風味の魚介カレーシチュー)などを用意しましたが、ダリオさんも大変気に入ってくれて、僕もほっとしました。独自に研究して、「うちのお客さん好みに」仕上げたムケッカでしたので、本場の人ならどう思うんだろう?とちょっと心配していました。
先月は、自分のルーツを探しに沖縄へ行き、偶然が偶然を呼んで、奇跡的に血の繋がった親族と対面することができたというダリオさん。その模様が沖縄の地元新聞でも取り上げられ、僕も記事を興味深く読ませていただきましたが、彼の歩んできた人生が、こうして届けてくれる音楽にすべて表れているのがわかりました。ダリオさんが積み重ねてきたかけがえのない歳月が、心にじ〜んとくる余韻となって、ライブの後も残ったままでした。 |
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